20年度道予算案 2年ぶり減額 一般会計2兆8201億円 アイヌ政策に10億円

 鈴木直道知事は20日、2020年度予算案を発表した。一般会計は19年度当初(知事選で骨格予算のため6月補正含む)に比べ1・4%減の2兆8201億円で、2年ぶりの減額予算となった。昨春誕生した鈴木道政初の本格予算で、▽連なる好機▽課題解決に向けた挑戦▽多様な連携▽未来の創造―の四つの視点で14の重点政策を掲げた。4月24日に白老町に開業する「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を含めたアイヌ政策推進には10億円を計上した。予算案は27日に開会する第1回定例道議会に提案する。

 新年度予算案と一体的に執行される19年度補正予算案(1560億円、第1回定例道議会に提案)を加えると一般会計は2兆9761億円となり、19年度当初比で0・4%減。特別会計の総額は1兆1120億円(19年度当初比2・4%減)となった。

 一般会計の歳入面では、道税が1・1%増の6116億円を見込むものの、地方交付税と臨時財政対策債は合わせて6920億円と0・3%の減収。道債の発行は7%減の6657億円に抑制する。

 歳出面では人件費を1・5%減の5635億円としたが、道債償還費は7168億円に上るほか、保健福祉関係の義務的経費は1・5%増の3791億円まで膨らみ、厳しい予算編成となった。

 今予算案も290億円の収支不足を財政健全化対策である「行財政運営方針」に基づき、80億円まで縮減。この不足分を調整債や行政改革推進債を充てるなどして、5年連続で赤字予算を回避した。全国の都道府県では最悪の水準にある実質公債費比率は19年度比0・1ポイント下降して20・8%に。ただ、21年度以降に道債償還額などが膨らむため、26年度には過去最悪だった11年度(24・1%)と同水準になる見通し。道債残高は20年度末で5兆9300億円となる見込みだ。

 重点政策では、東京五輪の札幌開催を契機とした「チャンスとレガシーの創出」に19億円を計上。聖火リレーの実施や都市装飾による機運醸成などに取り組む。「ウポポイ」開設を捉えたアイヌ政策の推進と全道への誘客拡大には10億円を盛った。来訪促進イベントやウポポイ周辺エリアの受け入れ環境整備にも取り組み、年間来場者数100万人の達成を目指す。

 この他、北海道・北東北縄文遺跡群の21年の世界文化遺産登録実現に向け、2億円を計上。インバウンド(訪日外国人旅行者)の誘客促進には28億円を盛って、温泉ツーリズム事業などを推進する。

 子ども政策には416億円を計上。多子世帯の保育料軽減支援事業や、ひとり親家庭自立促進事業を展開。急増する児童虐待相談への対応も強化し、室蘭児童相談所苫小牧分室の設置費として約750万円を盛り込んだ。

 また、道内でも広がりを見せる新型コロナウイルス感染症に対応する予算も計上。衛生研究所の検査実施経費(1000万円)や患者発生時の疫学調査・検体輸送費(同)のほか、患者の入院医療費に対する公費負担(4200万円)などを盛った。

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