集団感染防ごう 施設内の消毒など対策強化 市内の高齢者利用施設など

集団感染防ごう 施設内の消毒など対策強化 市内の高齢者利用施設など
施設内の消毒に力を入れる東胆振ケアセンターの職員

 新型コロナウイルスの集団感染を防ごうと、苫小牧市内では、高齢者が利用する施設をはじめ、町内会や老人クラブが対策を強化している。施設内の消毒や利用者への感染予防啓発に力を入れ、イベントや集会を中止や延期。政府の専門家会議が拡大か終息かの瀬戸際ラインとして示した「これから1、2週間」を乗り切る構えだ。

 高齢者約100人が入居する東胆振ケアセンター=植苗=は、国が示した基本方針に基づき、入所者らが集まる催しを軒並み中止や延期した。島野誠副施設長は「お年寄りの活動の場がなくなっていることは残念だが、感染が起きる事態は避けたい」と力を込める。職員や訪問者らに対する検温、施設内の消毒なども徹底し「少しでも安心につなげたい」と話す。

 市内の公共施設は4日から19日まで臨時休館または一部使用中止。のぞみコミュニティセンター=のぞみ町=は3月末までの講座やイベントを中止したが、押部直樹館長は「4月になっても落ち着いていないのでは」と心配する。定期的なサークルの施設利用もキャンセルが相次ぎ、「利用者は減ってきている」(同館長)と状況を語る。

 町内会や老人クラブなどではふれあいサロンを中止する動きも。ときわ町内会は2月26日に予定していた月例サロンを中止した。小山征三会長は「みんなで昼食を取ることや、集団で長時間、密室で過ごすリスクは高い」と説明する。サロンには毎回70人程度が集まると言い「サロンを楽しみにしている高齢者も多いが、地域で感染拡大を防ぐため中止は仕方ない」と話す。

 市社会福祉協議会も地域福祉事業を相次ぎ自粛。2月28、29両日に計画した初の試み「おたがいさまリーダー担い手・養成講座開講前説明研修会」を延期したほか、多世代サロン「みんなのサロンいこっと」(5日)、介護支援いきいきポイント事業の一環「いきPカフェ」(6日)を中止。地域福祉の充実を目指した事業を相次いで取りやめた。担当者は「残念だが今は感染拡大を防ぐしかない」と理解を求める。

 高齢者の居場所が地域から姿を消す現状に、鴻野憲征さん(81)=樽前=は「他人と気軽に会えなくなるのは寂しい」と肩を落としつつ、「用事がない時はなるべく出歩かないようにしている」と話す。週1~2回サークル活動を楽しむ北星町の清野朝子さん(85)も「人がたくさん集まる場所はやはり心配」と眉をひそめ「家でストレッチするなど体を動かすよう心掛けている」としている。

 市南地域包括支援センター=新富町=の桃井直樹管理者は「できるだけ他者との接触を避け、感染拡大防止に努めるなど自己防衛するしかない」と強調。高齢者に「十分な睡眠や栄養を取って免疫力を高めてもらいたい。セルフケアできる人は自宅でできる体操などで運動不足を解消して」とアドバイスする。

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