苫医師会が災害備蓄用マスクを医療機関に緊急配布、自作するクリニックも

ガーゼでマスクを手作りする看護師

 新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが不足している問題で、苫小牧市医師会(沖一郎会長)は13日までに、東胆振1市4町の全会員(医療機関)約100施設に使い捨てマスク約6000枚を緊急配布した。複数の会員からの要請を受け、災害用に備蓄していたマスクの提供に踏み切った。

 同医師会は地震などの災害を想定してマスク約8000枚を備蓄していた。うち6000枚について、各医療機関の病床数などを勘案して枚数を決め、配布した。

 同医師会はさらに、医療現場にマスクを優先供給するよう北海道医師会を通じて道などに要請している。沖会長は「マスクは医療現場にとって必要不可欠。地域医療を守るためにも、対応をお願いしたい」と話している。

◇   ◇

 一方、市内緑町の加藤胃腸科・内科クリニックは先月下旬から応急的に、マスクの手作りに乗り出した。

 通常のマスクは1カ月分保管しているが、取引先から仕入れのめどが立たないと言われ、スタッフが手分けしてガーゼマスクを製作することにした。検査や外来患者が少ない夕方の時間帯に、ミシンを使って1日5~10枚を自作している。1枚20~30分で作れるという。

 看護師や受付窓口、清掃員などのスタッフは、自作した絵柄入りマスクと口元との間にガーゼを挟んで業務に当たっている。挟んだガーゼは捨てるが、手作りマスクは洗って使用する。今月9日から、看護師らの手作りマスク着用に理解を求める案内文を院内に掲示し、併せて希望者には作り方を教えることも知らせている。

 しかし、感染症の疑いがある患者の対応には、その都度マスクの使い捨てが必要で、手作りマスクは使えない。同クリニックの加藤茂治院長(54)は「政府主導でマスク不足の対策を徹底してほしい。少なくとも医療機関には優先的に供給してもらえないか」と訴える。

 政府は国民生活安定緊急措置法に基づく政令を改正してマスクの高額転売を15日から禁止する。また、国の各省庁が保有するマスク約250万枚の民間への提供も進める方針を示しているが、いつ、どの程度の配布が受けられるか不明だ。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る