新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための臨時休校が続く中、苫小牧市内の中学校で14日、卒業式が行われた。多くの中学校は保護者や在校生の出席を見送ったが、子どもの晴れ姿をひと目でも見ようと、家族らが式場の外に詰め掛ける光景も。卒業生が23人と少ない勇払中は、保護者も受け入れて挙行した。
市教育委員会は各校に卒業式を行うに当たって▽出席者を100人程度にとどめる▽校内の滞在時間は1時間以内―とするよう要請。大半の中学校は保護者や在校生の出席を認めず、卒業生と教職員のみで行った。卒業生が多い青翔中は卒業式を2回に分けた。
和光中の卒業式には、卒業生154人と教職員が出席。卒業証書は代表生徒が受け取り、校歌は斉唱しないなど式は静かに進められた。
一方、式場周辺では敷地をぐるりと囲むように保護者らが乗り込んだ車の列ができ、校舎前で子どもを待つ親の姿もあった。
午前10時ごろ、式を終えた子どもたちが校舎前に姿を見せると、級友との別れを惜しむ生徒や記念撮影のビデオカメラを向ける保護者らでにぎわいを見せた。
次女が出てくるのを待っていた、三光町の介護職員本種(もとだね)絵美さん(41)は「一生に一度の晴れの舞台をそばで見届けられなかったのは悔しいが、仕方ない。それでも、卒業した娘の笑顔を見られて良かった」とうれしそうだった。
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勇払中は在校生の出席こそ見送ったが、保護者の参加は1家庭につき1人に限定して認めた。卒業生23人、保護者23人、教職員18人の計64人の出席者はすべてマスク姿。飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、生徒が座る椅子も、1メートル以上の間隔で配置していた。
国家や校歌は歌わない異例の「斉聴」。来賓、祝辞もなしで式は30分間程度にまとめられた。
加藤悟校長は式辞で「このような形になって残念。さまざまな思いが尽きないが、卒業生にとって輝かしい門出」と強調。日常を奪った臨時休校も念頭に「その日その日を後悔しないよう、大切に過ごしてほしい」と呼び掛けた。
卒業証書の授与は一人ずつ行われ、橋本七夢さんは「非常事態の中、私たちのためにこのような式を行っていただき、心温まる思いが深く胸に刻まれた」と式辞。保護者も生徒たちの晴れ姿を心に刻んだ様子で、井上かほりさん(41)は「保護者は参加できないと思っていたのでよかった」と感謝していた。



















