脳卒中患者の運転支援 シミュレーターで障害実感 苫小牧東病院

脳卒中患者の運転支援 シミュレーターで障害実感 苫小牧東病院
ドライブシミュレーターで運転操作を検査する苫小牧東病院

 脳卒中患者が車の運転を再開できるよう支援する道内でも数少ない取り組みを、苫小牧東病院(苫小牧市明野新町)が行っている。脳の損傷で手足がまひしたり、視野が狭くなったりして運転が困難になった患者に対し、ドライブシミュレーターを使って疑似運転することで自らの障害を実感し、リハビリに励んでもらうのが狙い。

 2018年度から本格的に支援をスタートした。入院している脳卒中患者の運転能力を把握するため、▽まひや筋力、関節可動域などの身体機能計測▽認知や高次機能といった神経心理学的検査▽移動など日常生活動作―に加え、胆振日高管内で唯一のドライブシミュレーターによる運転操作検査を行うのが特色だ。

 リハビリ室にハンドル、アクセル、ブレーキで構成したドライブシミュレーターと、モニター3台を設置。画面に3次元の道路が示され、ゲームのように約8分間運転しながら判断力や注意力などを測定する。

 検査後、患者には録画したシミュレーターの動画を見せる。真っすぐ走れなかったり、カーブを上手に曲がれなかったりする現状を目の当たりにすることで、患者が障害の度合いを実感するという。

 取り組み実績(延べ)は18年度93件、19年度は2月末までで96件に上り、60~70代前半の男女が中心。それぞれ半数は再評価が必要と判断され、リハビリを経て半年後にもう一度測定している。運転可能は3割、不可能と自主返納は各1割となっている。

 担当している牧野茂医師は「自分は運転しても大丈夫と考える患者は少なくない。ドライブシミュレーターで障害に気付いてもらうとともに、改善するための指導に力を入れている」と強調。リハビリスタッフと連携して運転能力を高めたり、(運転再開できない間の)バスの乗降訓練といったリハビリを推進していく。

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