宮沢賢治研究の第一人者で昨年1月に亡くなった詩人、斉藤征義さんの私設文庫「宮沢賢治と詩の世界館」が4月1日、苫小牧市にオープンする。旧穂別町(現むかわ町)などで賢治研究や詩作、映画製作に取り組んできた斉藤さんの蔵書や遺稿、資料など計6000点を集めた。蔵書整理が進む同市王子町1の準備室で開館する。午前9時半からセレモニーを行い、午前10時オープン。応援会「レラ・パルの会」も立ち上げ、後援者を募っていくという。
収蔵するのは▽宮沢賢治関連の蔵書と、斉藤さん自身で集めた研究書や論文、雑誌、絵本、全国の研究者からの献本などの資料1624点▽斉藤さんの詩集や関連書籍、資料1220点▽書簡や生原稿、新聞記者時代の取材ノート、三角山放送局(札幌市西区)に出演した音声データや台本など約3000点。
昨年春ごろ、遺族の意向で蔵書整理を進める準備室が発足。元映像作家で映画作りなどに30年以上協力してきた丸山伸也さん(67)=白老町在住=が目録作りを続けてきた。
館長に就任する丸山さんは「斉藤さんや賢治ファンに広く長く愛される世界館にしたい」と意気込む。また、賢治が1924年5月に修学旅行の引率で苫小牧を訪れ「牛」の詩を残したことに触れ、「5月には連動したイベントもできたら」と話す。
斉藤さんは新聞記者を経て旧穂別町職員となり、文化活動や地域興しに関わった。99年に詩集「コスモス海岸」で北海道詩人協会賞を受賞。宮沢賢治学会(岩手県花巻市)では副代表理事を務めた。昨年1月、S字結腸がんのため75歳で亡くなった。
応援会「レラ・パルの会」は、斉藤さんの遺作詩でアイヌ語から着想を得た「れら ぱる れら」にちなんで名付けた。「レラ・パル」は「何かに風を当てる」という意味。会費(年間3000円)を納めた人や寄付者には、4月1日から1年間有効の入場券を進呈するほか、イベントや企画展の入場を優待する。蔵書類の貸し出し相談にも応じるという。
1日のセレモニーでは、かつて苫小牧弥生中の国語教諭で斉藤さんを指導した入谷寿一さんがあいさつするほか、在りし日の斉藤さんが賢治の詩「永訣(えいけつ)の朝」を朗読する姿を収めたビデオを上映する。
開館時間は午前10時~午後5時。月曜、火曜休み。入館料は1日300円、高校生以下無料。問い合わせは同館事務局 携帯電話080(8746)6558(開館中のみ)。
















