記者コラム 雪だるま

記者コラム 雪だるま

 発想が柔軟で、その行動力にも何度も驚かされた。先日、肝臓がんで76歳で亡くなった真保生紀さん。安平町名物「早来雪ダルマ」の生みの親。

 旧早来町(現安平町)の郵便局長時代に「解けて、郵便物をぬらしたらどうする」と非難されながら運搬方法を自分で探し、周りを説得。全国発送にこぎ着けた。2008年にブラジルの日本人移住100周年記念で高さ約2メートルの雪だるまを現地に届けたのも真保さんの発案。雪を初めて見る人たちばかりで大好評となり、19年にも再び雪だるまを南米に送った。

 記者が10年から胆振東部支局長で4年間赴任した頃も、いろんな話題を提供してくれた。

 11年9月、当時は旧民主党の野田佳彦政権。野田氏が党代表就任あいさつで政権運営を「雪だるま」に例えたので、真保さんが雪だるまの寄贈を思いつく。安平町も協力。夏の暑さが残る東京に雪だるまが到着し、全国ニュースになった。

 道民には厄介な雪を発想の転換で、まちのシンボルに育てた功労者。参列した真保さんの葬儀会場は雪だるまのモチーフだらけで、戒名は「大興院生雪達磨居士」。悼み方もしゃれていて、故人の遺志が継がれていくような予感がした。(河)

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