新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が7日、国内初となる緊急事態宣言を7都府県に発令した。本道は宣言の対象地域とならなかったが、苫小牧市民はこの事態を複雑な思いで受け止めている。
主婦の工藤朋子さん(73)=柏木町=は「緊急事態宣言を受けて首都圏から帰省する人もいると思う。不安を抱えて帰ってくると思うが、迎える道民も不安」と困惑。「お互いの安心のため、港や空港での水際対策を強化してもらいたい」と訴える。
長女が今春、都内の大学に進学し、一人暮らしを始めたばかりという相馬美智恵さん(44)=ウトナイ北=は「離れて暮らす娘を思うと、毎日、不安でいっぱい。緊急事態宣言で感染拡大が止まればいいのだが」と話す。「苫小牧はしばらく感染者が確認されていないけど、感染が収束したわけではない。気を緩めないで生活しなければ」と語った。
苫小牧工業高等専門学校4年生の桜庭快斗さん(18)=弥生町=は「なぜ緊急事態宣言の対象に北海道は選ばれなかったのか。感染者は決して少なくないのに」と政府の判断を疑問視。「市内でもいろいろな制限があってストレスを感じるが、今は仕方がない」と述べた。
「飲食店は歓送迎会のキャンセルが相次ぎ、ぎりぎりの状況。緊急事態宣言で感染者が抑制され、経済の復活につながれば」と願うのは、表町の居酒屋・中善の藤淳一社長(43)。宣言と併せて、売り上げが大幅に減った企業への支援策も求めている。
緊急事態宣言の効力期間は5月6日まで。観光や各種イベントの書き入れ時である大型連休も期間に含まれていることから、市内でもさまざまな業種に影響が及ぶ可能性がある。表町のホテルウィングインターナショナル苫小牧の菅野健太支配人(35)は「例年4月以降、道外から大勢の人が苫小牧に来るが、今年は道外客の利用が見込めない」とため息をつく。
春日町のライブハウス「さいとう楽器音楽館」は2月中旬からイベントがすべてキャンセルとなり、現在、ライブスタジオは閉鎖状態。大型連休中の予定も入っていないという。斎藤典子社長(65)は「大変な状況の中、ライブを再開させるわけにもいかない。状況が落ち着くまで静観し、収束に向けて協力したい」と話す。
















