新型コロナウイルスの流行を受け、普段はデイサービスに通う高齢者が利用を一時控える動きが苫小牧市内で出ている。施設は通常通り稼働しているが、3月の利用者は2、3割の落ち込みが目立つ。各施設とも検温や体調確認、消毒など感染防止対策を徹底した上で受け入れを進めているが、「感染者が増えたらサービス縮小や一時休業の必要も出てくる」と危機感を示す事業者も出始めている。
半日のデイサービスを提供している「LETs倶楽部」苫小牧(小口美希統括施設長)=春日町=の利用者は1日当たり平均20人。3月は2割前後の利用休止があった。今月7日午前のデイサービスも、17人の利用予定のうち3人が急きょ休んだ。施設側は全員の手指消毒や室内換気を徹底し、スタッフの手作りマスクを配布するなど最大限の注意を払いながら利用者を迎えた。
木場町から夫婦で通っている富樫キミ子さん(87)は、「外出は週1度の買い物とデイサービスだけ。ウイルスに感染したくないので、自宅でもいつも以上に体調管理を心掛けている」と話す。
休んだ人には電話や手紙で体調管理を呼び掛けているが、「利用再開後に身体機能が低下していたケースがあった。利用控えが長く続いた場合、体調への影響が心配」と小口統括施設長は訴える。
3月に3割前後、4月初旬も2割前後の利用者が休んだという別の事業者は一時、受け入れ規模の縮小や休業も視野にあったという。責任者の男性は「利用者の健康維持や事業所運営に必要な収益確保のため、訪問サービスも考えている。職員の負担増などさまざまな観点から検討中」と言い、政府の緊急事態宣言後の動向なども見ながら判断する方針だ。
市内で医療法人や社会福祉法人を運営する玄洋会グループも、一定の割合でデイサービスの利用休止があるという。施設ごとに人数は異なるが、中には「6割の利用者が休んだ施設もあった」とグループ法人研修部の田口功部長は語る。
同グループでは、職員の検温を出勤直後と昼食時の1日2回実施し、体温が37・3度以上ある場合は出勤停止にするなど厳格に対応する。また、飛沫(ひまつ)感染を避けるため、カラオケや音楽療法、飲み込み方を訓練する嚥下(えんげ)体操などのメニューを全面休止。2時間置きの室内換気も行う。
利用控えについて田口部長は「利用者や家族がそれだけ不安に感じているということ。当グループとしては最大限の対策を徹底していくしかない」と万全の体制で臨む考えを強調した。
















