苫小牧市が2006年度から公共施設に導入した指定管理者制度で、施設を所管する各課のチェック機能が不十分である実態が、19年度の行政監査で分かった。選定時の提案を業者が実施したかどうか把握していなかったり、基本協定が徹底されていなかったりするケースが判明し、監査委員は改めて市職員に同制度への理解を促す必要性を指摘している。
調査対象は、指定管理者を公募で選定し、自主事業も多く手掛ける▽市民会館▽福祉ふれあいセンター▽まちなか交流センター・ココトマ▽高齢者福祉センター▽文化交流センター▽大成児童センター▽新ときわスケートセンター▽日新温水プール▽緑ケ丘公園▽緑ケ丘公園展望台―の10施設。関係書類の精査や所管する計8課へのヒアリングを行った。
調査の結果、指定管理者の選定時に業者側が提案した事業のうち「市民サービス向上の取り組み」は、2施設の所管課が実施を確認していなかった。「自主事業」はすべての所管課が実施を確認したが、決裁文書で承認していたのは6施設にとどまった。
また、業者と市で交わした基本協定書で定めた業務でも、実施の確認ができていない例があったほか、個人情報保護や情報公開の状況も確認を怠っていた。
玉川豊一代表監査委員は「指定管理者側のノウハウが蓄積される一方で、市のチェック機能が低下すれば適切な指摘ができなくなる」と警鐘を鳴らす。指定管理者制度そのものを所管する市行政監理室は「改めて職員一人ひとりの知識を深め、指摘された課題の改善に努めたい」とし、職員研修などを通じて意識の底上げを図る考え。
















