北海道財務局は27日、最近の道内経済情勢(4月判断)を発表した。総括判断は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動が抑制され、足元では観光で悪化が見られるなど「極めて厳しい状況にある」とし、2018年10月判断以来、6期ぶりに下方修正した。主要項目別では個人消費、雇用情勢、観光、公共事業の4項目の判断を引き下げた。
先行きについても「新型コロナウイルス感染症の影響による極めて厳しい状況が続く見込みであり、さらなる下振れリスクも十分注意する必要がある」と警鐘を鳴らしている。
主要項目別では、個人消費は前回(1月判断)の「緩やかに回復している」から「新型コロナウイルス感染症の影響により、一進一退の状況にある」へ下方修正した。判断の引き下げは12年10月判断以来、30期ぶり。スーパーでは食料品などの備蓄需要が見られるものの、百貨店では営業時間短縮措置などで売り上げが減少していることから判断した。「感染拡大防止から、化粧品ではお客さまへのタッチアップ(美容部員によるメイク)をやめており、売り上げが大きく落ち込んでいる」(百貨店)との声も聞かれる。
雇用情勢も前回の「着実に改善しており、人手不足感が拡(ひろ)がっている」から「改善してきたが、新型コロナウイルス感染症の影響が懸念される」に下方修正した。判断の引き下げは、09年4月判断以来、44期ぶり。1月の有効求人倍率が10年1月以来、10年ぶりに前年を下回ったことなどから判断した。
観光も前回の「拡大に向けたテンポが緩やかになっている」から「新型コロナウイルス感染症の影響により、悪化している」に下方修正した。判断の引き下げは昨年10月判断以来、2期ぶり。宿泊業者からは「国内ツアーなどが軒並みキャンセルとなった。3月の宿泊者数は大幅に減少しており、休館せざるを得ない状況となっている」と窮状を訴える声が相次いでいる。
公共事業も前回の「前年を上回る」から「前年を下回る」に下方修正した。判断の引き下げは18年4月判断以来、8期ぶり。
生産活動、設備投資、住宅建設、企業の景況感、企業収益の5項目は前回から判断を据え置いた。
項 目 判 断 前回比較
総 括 極めて厳しい状況にある 下方修正
個人消費 感染症の影響により一進一退の状況にある 下方修正
生産活動 弱含んでいる 据え置き
設備投資 19年度は前年度を上回る見込み 据え置き
雇用情勢 改善してきたが、感染症の影響が懸念される 下方修正
住宅建設 持ち直しに向けた動きに一服感が見られる 据え置き
観 光 感染症の影響により、悪化している 下方修正
公共事業 前年を下回る 下方修正
企業の景況感 「下降」超幅が拡大 据え置き
企業収益 19年度は増益見込み 据え置き
















