苫小牧港でのLNG(液化天然ガス)燃料供給体制の確立を目指す「苫小牧港LNGバンカリング(船舶への燃料供給)検討会」が、課題などを整理した報告書をまとめた。要約版を苫小牧港管理組合のホームページに掲載している。
検討会は、地球温暖化対策などを背景にLNG燃料の船舶が世界的に増えているのを受け、同組合と石油資源開発(東京)を中心に25の機関・団体で立ち上げた。
2019年2月から定期的に会合を開催。今年4月まで先行事例の調査や燃料供給方法の検討、苫小牧港で導入する場合のイメージの整理などをしてきた。
LNGを積載したローリーが船舶に燃料を給油する「Truck―to―Ship(トラックトゥシップ)」は、車両スペースの確保などが課題。クレーンや自走式トレーラーでLNGが入ったタンクの積み降ろしを行う「ポータブルタンク方式」も、設備コストが割高とした。
LNG船が接舷して給油する「Ship―to―Ship(シップトゥシップ)」は荒天時の接岸や燃料荷役、大規模施設から燃料を供給する「Shore―to―Ship(ショアトゥシップ)」は、コスト回収のための長期間の運用や貯槽スペースの確保などがネックとした。
その上で、停泊時間や荷役オペレーションの負担軽減を考慮すると、シップトゥシップ方式が最も苫小牧港に適した燃料供給方法とした。
船舶燃料に関しては、国際海事機関(IMO)が今年1月から硫黄酸化物(SO2)に関する規制を強化。50年までに温室効果ガスを08年比で半減させることが求められている。
重油に比べ、硫黄酸化物や二酸化炭素の排出量が少ないLNG。苫小牧港管理組合は3月にカナダ・バンクーバー港湾局とLNGバンカリングの利用促進に向けた覚書を交わすなど、温室効果ガス削減の手段として注目している。
















