4月立ち上げ糖尿病専門外来 王子総合病院・三木副院長に聞く 正しく理解、治療を

4月立ち上げ糖尿病専門外来 王子総合病院・三木副院長に聞く 正しく理解、治療を
「患者さんと一緒に最善の治療を選択したい」と語る三木副院長

 王子総合病院が4月に糖尿病専門外来を新設した。食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足といった生活習慣などを原因とするこの慢性疾患は予防と早期発見、適切な治療が重要とされる。担当医として着任した三木隆幸副院長(55)に専門外来立ち上げの狙いなどを聞いた。

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 厚生労働省がまとめた2016年の「国民健康・栄養調査」によると、国内で糖尿病が強く疑われ、可能性が否定できない予備軍は合計で約2000万人。高齢化も進んでおり、潜在的には増加傾向にあるとされる。

 三木副院長によると、糖尿病は「血液中のブドウ糖の濃度(血糖)が慢性的に高くなり、合併症が起こりやすくなる」という病気。命に関わる要素が高い深刻さも伴うという。代表的なのは手足などがしびれる神経障害、網膜症、腎臓障害の三つ。さらに動脈硬化による狭心症や心筋梗塞(こうそく)、心不全、認知症のリスクもあると警鐘を鳴らす。

 専門外来を開設した狙いは「放置すると恐ろしい結果を招く。軽視や油断をせず、きちんと理解して治療を受けることが大切」と強調。血圧やコレステロールの管理も重要で「生活習慣全般での取り組みが必要。一人一人の状態に合わせて治療を進めたい」と意気込む。

 糖尿病は、血糖を抑える働きを持つホルモン「インスリン」が出なくなる1型と、肥満や食べ過ぎなど生活習慣の乱れでインスリンが出にくく、吸収もされにくくなる2型の両種類がある。それぞれの病状に応じた治療などが必要とし、さらに妊娠中に発生する妊娠糖尿病があることも挙げ、「産婦人科などと連携体制を強化して治療に当たりたい」と話す。

 三木副院長は日本糖尿病学会認定の専門医。このほか糖尿病療養指導士の資格を持った看護師や管理栄養士、臨床検査技師など18人の医療スタッフと共に、チームで患者とその家族を支える方針を掲げる。「どんな治療を望むかは患者さん自身が選択すること。迷いや不安を感じる人には私たち専門家がしっかり支えていく。納得した上で最善の治療を選んでいきたい」と語る。

 現在は新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛が続いているが、収束したら市民公開講座など予防活動にも取り組みたいとしている。糖尿病外来の診療は毎週火、木曜日の午前8時半から11時まで。

【三木隆幸副院長】

 1964年12月、札幌市生まれ。89年に札幌医科大学を卒業後、同大や室蘭、北見などの病院で循環器内科医として勤務。95年11月から99年4月まで米国・南アラバマ大生理学講座の研究員。2020年3月まで札医大医学部准教授。55歳。

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