大型冷凍冷蔵倉庫 営業を開始 道産食材輸出拡大へ 北海道クールロジスティクスプレイス

大型冷凍冷蔵倉庫 営業を開始 道産食材輸出拡大へ 北海道クールロジスティクスプレイス
営業運転を開始した大型冷凍冷蔵倉庫「北海道クールロジスティクスプレイス」=苫小牧市弁天

 苫小牧埠頭(苫小牧市入船町)が中心となって設立した特別目的会社「北海道クールロジスティクスプレイス」(橋本哲実社長)は、1日までに市内弁天に建設した大型冷凍冷蔵倉庫の営業を開始した。道産食材の高付加価値化や輸出拡大、食品加工業の育成などを進める中核施設として、本道における食の国際物流拠点形成を目指す。

 倉庫の名称は、社名と同じ北海道クールロジスティクスプレイス。苫小牧埠頭が運営を担う。

 鉄筋コンクリート造り5階建て、延べ床面積は1万4700平方メートル。収容能力は2万200トンと道内最大級を誇る。総事業費は約70億円。今後、0度前後のチルド商品の搬入が可能となり、約1カ月後に冷凍食品の受け入れを始める。

 冷蔵(10~0度)と冷凍(氷点下25~同38度)、冷凍・冷凍切り替え(10~氷点下25度)など柔軟な温度設定ができ、農畜水産物の生鮮品から加工品まで幅広い需要に応える。

 空気中の酸素や窒素、二酸化炭素の濃度を調整するCA冷蔵庫を5階に配置し、農産物の呼吸を抑制して鮮度の低下を防ぐ。急速凍結庫を3階に置き、食品の組織を壊さず水産物や畜産物の品質を保持できる。

 IT(情報技術)活用により、顧客がウェブ上で在庫を確認でき、従業員が氷点下の倉庫内でもタブレットや機器を使って、荷物の確認ができる。業務継続計画(BCP)に沿って免震装置や非常用発電機を備え、周辺地域の津波避難場所としての機能も担う。

 従来の道内物流は、季節によって配送量の変動が大きかった上、広域なため移動距離が長い、往路と復路で片方しか荷物を積まない、物流ドライバーが不足―といった課題が挙がっている。大型冷凍冷蔵倉庫の完成により、市場環境を踏まえた最適なタイミングでの出荷、物流の平準化が後押しされそうだ。

 苫小牧埠頭の社長でもある北海道クールロジスティクスプレイスの橋本社長は「新しい施設を活用して、食材の生産から加工、保管、輸出まで連携した一つの動きにつなげたい」と話した。

 同社は苫小牧埠頭や日本政策投資銀行、日本通運、北海道空港、ホクレンの出資を受けて2017年12月に設立。18年8月、倉庫建設に着手した。当初は19年9月に操業を開始する予定だったが、胆振東部地震の影響で延期していた。建物は4月に完成。5月29日に営業を始め、1日には竣工(しゅんこう)式を行った。

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