限界です―。小生の「右腕」とも言える彼の悲鳴が、32年生きてきて初めて聞こえた。
政府の緊急事態宣言が解除された5月下旬のある日、苫小牧市内で久々のゴルフに興じた。終盤に見晴らしのいいミドルホールが現れ、飛ばし屋の血が騒いだ。「グキッ」。ボールは不思議な音を立てながら、珍しくグリーンに向かって真っすぐ飛んでいく。同時に左手に激痛が走った。怖くて目視できずに触診すると、親指があらぬ方向に曲がっていた。
慌てふためき、その場で元々あったであろう位置に親指を戻した。医師には亜脱臼と告げられた。幸いうまくはまっているそうだが、本来は無理に戻してはいけないとのこと。よい子はまねしないでほしい。
利き手は右だが、冒頭の通り左手は利き手に負けず劣らずの存在だ。一番の弊害は歯磨き。左手は器用に歯ブラシを駆使するのに対し、右手はあまりにも大ざっぱで、なぜか右側の歯を上手に磨くことができない。
パソコンの原稿打ちもひと苦労。「道なんにゃれん(軟式野球連盟)」、「アーリアリーグ(アジアリーグ)」と誤打が続き、タイピング速度も半減した。自戒を込めて恥をさらす。(北)
















