苫小牧市教育委員会は、地域移行を進める市内中学校の部活動のうちアイスホッケー競技について、2025年度からのクラブ化を決定した。4チームが参入する予定で、市教委は10日、苫小牧東中学校体育館で保護者向けの説明会を開き、今後のロードマップ(行程表)や各クラブチームの特色を知らせるほか、質疑応答も行う。
現在、参入の意向を示しているのは、小学生チームを運営する「レッドモンスターズ」と「アルバータ(苫小牧ジェッツ)」、サッカー中心のスポーツクラブを運営する「ASC北海道」に、新規1チームを加えた計4チーム。いずれも市内を拠点に活動する。指導者も全チームでめどが立っている。
中学アイスホッケーの部活について、市教委は当初、全国中学体育大会の開催が最後となる26年度まで現状の三つの合同チームで進め、27年度からクラブチームへ移行するとしていた。しかし、クラブチームを立ち上げたい―という声が想定より早く上がり、条件が整ったことから時期を前倒しする形となった。
アイスホッケー部は1990年代まで各中学校にあったが、2000年代から人数不足などの理由で複数の学校が合同チームを編成するようになった。近年はゴールキーパー(GK)の有無やチームの人数によって毎年編成し直し、今年度はGKが3校にしか在籍しないため3合同チームが各25人程度で活動している。25年度も大枠の人数は横ばいだが、GKは4~5人いる見込み。
競技のベンチ入り人数が通常22人であることも勘案し、市教委は「4チームがベストと考えている」とした上で、加入を見送る児童がいるなどさまざまな可能性を視野に入れ、必要な場合は合同チームを一つ残すことも想定している。
これまで、1年ごとの合同チーム組み替えを心配する声や、苫小牧でプレーしたいという道外在住者の希望に応え切れなかったりしたが、市教委は「これらの課題が解消される」とメリットを語る。一方、加入先は児童や保護者が選択するため一つのチームに偏る可能性も考えられ、説明会後の状況を見ながら適切に判断していくという。
説明会は10日午後6時から。対象は小学5年~中学2年の保護者。市教委は「それぞれに合ったチームを知ることができる。興味を持つ人や将来的に加入を考えている人などにも参加してほしい」と呼び掛けている。
















