北海道銀行は、2025年度の道内経済見通しを発表した。物価変動の影響を除いた実質経済成長率は0・5%とした。プラス予測は5年連続。ラピダス(東京)が千歳市で進めている次世代半導体工場建設が24年度分を押し上げた反動で、設備投資は大幅な減少に転じるが、個人消費は緩やかな持ち直し基調が続くと見込む。
項目別では7項目中、4項目でプラス成長を予測した。
個人消費は0・5%の成長を見込む。実質賃金の改善を受けて、家計の消費マインドも持ち直していく中、緩やかな持ち直し基調で推移すると予想。ただ、賃上げの動向が想定を下回った場合には、実質賃金の改善ベースが鈍化することも考えられ、「結果として個人消費の回復が下振れする可能性があることには注意を要する」と指摘している。
道外へのモノやサービスの販売(移輸出)は、24年度に東南アジア向けの日本産水産物の輸出が大幅に増加したことを背景に、25年度も堅調に推移すると予測。0・7%の成長を見込む。
一方、設備投資は、ラピダスの高額な機械設備の搬入が24年度中と見込まれるため、25年度はその反動で大幅減のマイナス11・6%とした。ただ、デジタル関連やGX(グリーントランスフォーメーション)関連の投資などは本格化すると予測している。
住宅投資もマイナス1・0%を予測。住宅着工戸数が前年比1・8%減の2万7630戸と前年を下回ると予想。住宅価格の基調的な上昇を背景に、持ち家や戸建ては前年比で減少となるものの、所得情勢が改善に向かう前提の下で、減少幅は幾分縮まると見込んだ。
また、24年度の実質経済成長率は8月公表の前回見通しを0・1ポイント下回る1・3%に下方修正した。
















