道は5日、国の特別天然記念物タンチョウの越冬状況を把握する2024年度の1回目調査を全道一斉に行った。胆振管内では例年同様に苫小牧市とむかわ、厚真、安平の3町が対象で、同日は厚真町で5羽、むかわ町で7羽を確認した。
むかわ、厚真両町では、胆振総合振興局の職員2人が、地元で日常的に観察活動をしている市民グループ「ネイチャー研究会inむかわ」と「むかわタンチョウ見守り隊」の協力を得て、車で移動しながら目で見て回った。厚真町では、成鳥のつがいが雪で白くなった畑でも夢中で餌をついばみ、幼鳥と一緒の姿も見られた。
調査に同行した同研究会の小山内恵子会長(71)は「タンチョウは餌がよかった場所を覚えているようで、姿を表す畑もだいたい決まっている。むかわ、厚真では繁殖も確認されており、この素晴らしい環境を残していかなければ」と気を引き締めた。
同振興局はタンチョウを目撃した場合には「静かに見守ってほしい」と呼び掛ける。苫小牧市と安平町は日本野鳥の会から見つからなかったと報告を受けた。
道内の一斉調査は1952年度に始まり、現在は毎年度12月と1月の2回行っている。今月は釧路、十勝管内を中心に47市町で実施。前年度は12月に1086羽、1月に1366羽が確認された。胆振管内ではむかわ町、厚真町で計11羽だった。
















