「まちに活気を」 苫小牧新市長へ期待と注文

「まちに活気を」 苫小牧新市長へ期待と注文

 8日投開票の苫小牧市長選で初当選した金沢俊氏に対し、市民からはまちの活性化や若者が暮らしやすい環境整備、子どもの居場所づくりなどへの期待と注文が相次いだ。

 苫小牧工業高等専門学校5年生の本間恭輔さん(20)=澄川町=は「前の市長よりも年齢がかなり若く、自分たちとも近くなったので期待は大きい。子どもへの政策にも気を配っているように見える」と歓迎。「苫小牧をもっと人であふれるまちにしてほしい。外から人を呼び込む政策を」と求めた。

 末広町の会社員藤田純平さん(33)は「(公約に掲げた)『子どもど真ん中』政策は魅力的。子どもが成長し、進学する際も(経済面などで)困らないようなまちにしてほしい。有言実行に期待したい」と述べた。

 リラクゼーションサロンを経営する矢代町の鈴木美香子さん(53)は中心市街地の活性化へ「集客目的のイベント開催ではなく、恒常的に人が集う工夫が必要」と強調。苫小牧周辺の恵まれた自然に触れ、「自然との共生をテーマに野草や湧水を守り、野生動物を保護する活動も求められる」と説いた。

 明徳町の会社経営者堀井一雄さん(75)は市内の人口減少に危機感を示し、「まち全体に活気がなく、少子高齢化に拍車を掛けている」と指摘。「千歳市は(次世代半導体の国産化を目指す)ラピダス進出効果で、マンション建設が相次ぐなど盛り上がりを見せている。苫小牧市も企業誘致や若い人が暮らしやすい環境整備などまちが活気づく取り組みを」と願った。

 自ら所有するアパートを改装し、子どもたちの居場所「いぶり勧学館」として開放している有明町の自営業磯崎文盛さん(38)は「苫小牧でも不登校が増えている。子どもたちがコミュニケーション力を育みつつ、学びへの意欲につながるような環境づくりを」と訴える。

 「勧学館」の子どもたちと接する中で、子どもの気持ちを大人が推し量って支援する今までの方法では、不登校問題は解決しないことに気が付いたと指摘。「子どもの声を丁寧に聴き取って市政に取り入れるなど、具体的な『こどもまんなか』のまちづくりに期待したい」と語った。

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