諦めずに挑戦を 車いすバスケのコーチ京谷さん美園小で講演

諦めずに挑戦を 車いすバスケのコーチ京谷さん美園小で講演
講演する京谷さん

 苫小牧美園小学校(中島勉校長)は6日、元Jリーガーで車いすバスケットボール男子日本代表の京谷和幸ヘッドコーチ(53)を招き、講演会を開いた。5・6年生の道徳の授業で、児童157人が真剣な表情で耳を傾けた。

 京谷さんは室蘭市出身。小学2年からサッカーを始め、強豪の室蘭大谷高校(当時)に進学。卒業後の1991年、Jリーグのジェフ市原とプロ契約を結んだが、93年に交通事故で脊髄を損傷し、車いす生活となった。車いすバスケに転向後、2000年のシドニー大会から4大会連続でパラリンピックに出場した。

 京谷さんは事故の前、けがでジェフ市原の2軍に降格され、「監督や仲間が悪い。自分のせいじゃない」と逆恨みした。そこに追い打ちを掛ける交通事故。「大好きなサッカーができないと知った時は涙が止まらなかった」と振り返った。

 しかし、車いすの自分を支えてくれる妻や周囲の優しさに「今も昔も多くの人に支えられていたことに気付いた。恩返しするためにリハビリを頑張れた」と前向きに生きる大切さを伝えた。「1回の成功には10回以上の失敗がある。つらいことがあっても、夢や目標があれば必ず一歩を踏み出せるので、諦めずに挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 6年の佐々木湧君(11)は「アイスホッケーをやっているので、けがでくじけそうになっても諦めずに競技を続けようと決心した」と力強く語った。

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