全国で大ヒット公開中の自主制作映画「侍タイムスリッパー」の舞台あいさつが22日、ディノスシネマズ苫小牧で行われた。安田淳一監督と、助監督で本作のヒロイン役も務めた女優沙倉ゆうのさんが撮影の裏話などを披露。市内外から来場した約60人の観客を楽しませた。
本作は幕末の侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップし、斬られ役として生きる姿を描いた時代劇コメディー。
安田監督は斬られ役として国内外で有名な俳優福本清三さんが2021年に亡くならなければ、劇中の殺陣師役をお願いする予定だったと明かした上で、主人公の侍には「福本さんの、自分のことで人を煩わせない性格が入っている」と紹介。黒澤明監督の「椿三十郎」へのオマージュや、小道具に込めた伊丹十三監督への思いなども述べた。
客席から時代劇への思いを問われた沙倉さんは「時代劇は座り方やお盆の持ち方などちょっとした所作も普通とは違って、この先も大事にしたい」と強調。「映画が公開され、実は時代劇が好きで待っている人がたくさんいるのだなと感じた」と手応えを語った。
同劇場では正月も上映予定で、2人は「友達にも勧めて」「家族で楽しんでほしい」と呼び掛けた。千歳市から訪れた工藤和子さん(67)は「笑えたり、感動できたり本当に面白かった。また見たい」と満足そうだった。
















