幅広い年代の苫小牧市民が「思い込み」の経験を発表し、相互理解には対話が不可欠なことを実感するワークショップが20日、市福祉ふれあいセンターで開かれた。小学生から大人まで15人が参加し、性別や年代、職業などによる先入観について話し合った。
住みよい社会を目指し、同センターが6月から隔月で開いている自主事業「インクルーシブ・オープン会議」の一環。市内の一般社団法人STADT(シュタット)、FMとまこまいが協力した。
差別や偏見、排除などが生まれる背景には、相手への思い込みがありがちなことから、この日は自分の中の思い込みに気付くことをテーマとした。参加者は「訪問介護で依頼者の家を掃除すると、必ずと言っていいほど『自宅もきれいなんでしょ?』と言われる」「見た目で怖いと思われる」「若い人はみんなSNSをしていると思っていた」など、これまでに思い込んだり、思い込まれていたりした経験を述べ合った。
子どもたちも「痩せている友達を小食だと思っていたけど、給食をたくさん食べるのでびっくりした」「男子はみんな足が速くてスポーツがうまいと思っていた」など、自由に考えを発表。高校生からは「みんながみんな人生を楽しんでいるわけではないんだと気付いた」という鋭い意見もあった。
シュタットの理事谷口慶太さんは「よく知りもしないのに、先入観で相手にマイナスの印象を持つことが差別の始まり。思い込みは自分も含めてみんなが持っていると気付くきっかけになれば」と語った。
















