正月に飾ったしめ縄や門松などの縁起物をたき上げる「どんど焼き」。苫小牧市内の神社には今年も年賀状や鏡餅、人形など本来、受け入れていないさまざまな不要品が次々と持ち込まれ、関係者が対応に苦慮している。
宮前町の錦岡樽前山神社は昨年12月25日から境内のプレハブ「松納庫」で午前9時~午後3時、正月飾りや熊手、破魔矢、お札などを紙袋やダンボールで受け入れている。
近年、不要品の持ち込みが後を絶たないため、注意書きを掲示。禁止品として▽仏壇・仏具・遺品▽年賀状・写真▽ガラス製品▽人形―などを例示し、燃やせるごみではないビニール袋は使用しないよう呼び掛けている。
松納庫を管理する同神社責任役員の嶋中厚仁さん(76)は「鏡餅やミカン、らくがんといった食べ物もかなりある」と困惑。今年はお神酒が瓶ごと何本も持ち込まれており「知らずにお神酒入りの瓶を燃やしてしまうと、爆発してガラスが飛び散る危険性もある。絶対にやめてほしい」と訴える。
勇払の恵比須神社も3日から、境内でしめ縄や松飾りの受け入れを始めた。同神社によると、不要品の持ち込みは苫小牧市で家庭ごみが有料化された2013年以降、増えたといい、片石秀伸宮司(65)は「どんど焼きは清い物を燃やす儀式だが大型ごみが持ち込まれることもある。マナーを守ってほしい」と語る。
高丘の樽前山神社は昨年末から、境内に収集所を開設。不要品持ち込み対策として、職員が見回りをしたり、学生ボランティアを配置したりし、防犯カメラも24時間稼働させている。
過去に処理した際、誤ってガスボンベのような物を可燃物と一緒に焼却炉に入れてしまい、爆発で学生アルバイトが、顔をやけどする事故も起きている。
どんど焼きは錦岡樽前山神社が15日午前9時半、樽前山神社は同日午前10時から、恵比須神社では2月2日午後4時からそれぞれ神事を経て執り行われる予定。
















