苫小牧市若草町にある苫小牧高等商業学校を運営する学校法人苫小牧学園の前嶋フク理事長が、1日で98歳を迎えた。現在も自身が創立した同校に毎日出勤しており、「人間は一人で生きられず、みんなに助けられながら自分の信念として必要な教育を行ってきた」と振り返る。
前嶋理事長は1922年にむかわ町で生まれた。41年に東京YMCA英語学校の英文・和文タイプ科を修了。複数の民間会社勤めを経て、第2次世界大戦まっただ中に疎開で北海道に来たという。
女性が社会で活躍するには職業技術が必要―との思いから、53年に前身となる苫小牧編物専門学校を創立。苫小牧港が開港した翌年の64年に苫小牧タイピスト専修学園へ改称。当時、タイプライターができる技術者は重宝され、港湾関連企業が「卒業生をすぐに採用してくれた」と語る。
現在の校名になったのは70年。今では、変化し続ける社会情勢に対応し、ICT(情報通信技術)や簿記を駆使できる人材の育成、介護福祉分野にも力点を置く。時代を見通した教育の充実は前身校の創立時から変えていない。
卒業生が親となり、その子どもが入学するなど、2世代、3世代で通ったという教え子もいるという。「生徒がいるということが宝物。仲良く頑張って、この学校で技術を身に付け、職場に出てほしい」と期待している。
















