苫小牧市は避難所運営マニュアルに、新型コロナウイルス感染症の対応を取り入れた。道の運営マニュアル改訂を踏まえ、避難所開設の考え方などを追加。1人当たり3平方メートルの居住スペース確保など、避難所の実情に合わせた対策を講じる。9月までに市職員が改訂マニュアルに沿った研修を行い、有事の際に市民を安心、安全に受け入れられるようにする。
避難所は典型的な密閉、密集、密接の「3密」だが、従来の運営マニュアルでは新型コロナのような感染症は想定外。全国各地で対策が求められた。
コロナ対策をマニュアルに反映した道は、5月に各市町村にも検討を要請。市は2018年9月の胆振東部地震を教訓に、マニュアルを今年3月に改定したばかりだったが、通知を受けてコロナ対策を追加した。
マニュアルでは長期の避難が必要な場合、市内の小中学校や高校、大学48カ所を指定避難所としているが、新たに「可能な限り多くの避難所」を開設することを記載。各校では一般的に体育館の開放を想定しているが、感染症予防の観点から教室なども活用し、異なる動線を確保するなどの検討を進める。
避難所の居住スペースも努力義務ながら、最低でも1人当たり3平方メートルを確保するよう明記。「生活上のルール」に感染予防の項目を追加し、手洗いやせきエチケット、マスク着用など基本的な対策の徹底を定め、避難者にも小まめな手洗いやアルコール消毒、うがいを求めている。
市危機管理室は「避難所を開ける際の初期対応などは、職員が知っておかなければならない。9月までに新しい内容のマニュアルで研修を行いたい」と強調。新型コロナの終息が見通せない中、職員が一堂に会す実働訓練は見送る方針だが、図上訓練のような研修機会を設ける考えだ。
自主防災組織を含む市民への周知には、出前講座の活用を検討しているという。
















