北海道経済連合会(道経連)は、「道内卸売市場の在り方と今後の方向性について」の調査報告書を公表した。道内卸売市場の課題として「新たなニーズへの対応の遅れ」など4点を指摘し、今後の在り方と取り組みの方向性については「稼ぐ力の強化」など5項目を掲げた。
報告書の作成は「道内各地への持続的な食の提供」の実現が狙い。調査は道内卸売市場(7市場)と先進的な取り組みをする道外卸売市場(4市場)の開設者や有識者のヒアリングを実施し、各種データを基にまとめた。
卸売市場の現状では、道内には今年3月時点で73の卸売市場がある。内訳は自治体が開設する公設が14市場、民間企業が開設する民設が58市場、第三セクターの開設が1市場。ここ10年間では七つの市場が閉鎖されている。取扱高(金額)は1990年をピークに減少傾向にあり、特に水産物は産地市場で取扱数量の著しい減少が見られるという。
道内卸売市場を取り巻く環境として、「国内マーケットの縮小と食の簡便化」「流通構造の変化による市場経由率の低下」などを指摘。課題としては(1)新たなニーズへの対応の遅れ(2)経営体力の低下(3)集荷力の低下(4)非効率な荷役―の4点を挙げた。
今後の在り方と取り組みの方向性については▽稼ぐ力の強化▽マーケットから求められる機能強化▽供給継続に向けた機能強化▽経営体質強化に向けた取り組み▽行政が担うべき役割―の5項目を掲げた。「稼ぐ力―」では輸出証明の市場内交付や輸出に必要な衛生環境の整備などを提言。「行政の役割」では、卸売市場は社会インフラの一部であることを「各行政機関も再認識する必要がある」と指摘。自治体が中心となりニーズ・動向を把握し「積極的な機能向上を図るべきだ」と強調。インフラ機能を維持・向上させていくために「資金的支援を今後も継続して実施すべきだ」と提言している。
















