聞こえ

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 今夏のパリ五輪・パラリンピックに続くように、来年11月15~26日には耳が聞こえない選手たちのスポーツの世界大会「デフリンピック」が日本で初めて東京で開かれる。1924年から、五輪と同様、4年に一度開催されている。来年は第25回大会、100周年の節目となり、70~80カ国から約3000人が陸上やサッカーなどの競技に出場する。

 耳は、長年聞こえていても加齢で聞こえにくくなることがある。逆に出生時から聞こえなくても人工内耳などの装着で音声での意思疎通が可能になることもある。つまり聞こえの不自由さや対処法は誰の問題でもある。

 また、目は口ほどにものを言う。もし話すという文化が生まれなければ、人は目や表情から相手の気持ちを読み取って意思疎通をするようになったかもしれない。さらに誰もが手話で話せる社会なら、聞こえないことはさほど気にせずに済んだだろう。聞こえる人を中心に考え、聞こえないことを障害としたことが、聞こえない人にとって不自由な社会を形成することになったとも考えられる。

 こんなふうに、デフリンピックが聞こえについてあれこれ考え、誰もが暮らしやすい社会に一歩でも近づくきっかけになることを期待している。(林)

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