広報誌「あびら」刷新 2年ぶり特集面も 安平

リニューアルした8月号を手にする及川秀一郎町長と小林主査(右)

 安平町は、毎月発行している町の広報誌「あびら」をリニューアルした。7月号から表紙をカラー刷りにし、8月号からは題字を「abira」に一新。2018年9月に発生した胆振東部地震以来、設けていなかった特集面も約2年ぶりに復活させるなど内容を充実し、読み手の心をくすぐる広報に仕上がっている。

 今回のリニューアルは、主に製作を担当する総務課情報グループの小林誠主査の提案から。誌面づくりに携わる中で「政策面の住民周知はもちろん必要だが、そういう記事ばかりだと、若手世代のみならず幅広い世代が読んでみたいという思考になりにくい。そうなると絶対に見落としてほしくない重要な情報も見落とされてしまう」と考え、上司に誌面の見直しを持ち掛けた。

 若手や女性にも目を向け、同年代の職員などの声を聞きながら、読み手の心情を意識した誌面改革を進めた。当初は4月からの改訂を目指して準備を進めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大によるイベント中止、行政の対策情報など、発行直前での内容の差し替えなどに追われてスタートが遅れていた。

 政府の緊急事態宣言が解除され、規制が緩和された6月から再び準備を本格化させた。大きく変化が見られたのは7月号から。表紙にカラー印刷を施し、同号では町が今年度から行っている「手ぶらキャンプ」を町職員が実際に体験して魅力を紹介した。さらに8月号は地元産ブランドアサヒメロンで表紙を飾り、巻頭の特集では追分アサヒメロン組合の協力を得て、生産者のこだわりや一つの文化としてつないできた熱い思いなどのインタビュー記事をまとめた。

 町民からの反応は良好で、「見たよ、変わったね、良かったよ―など、今まで聞いたことのなかった声が届くようになった。これまではほぼゼロ反応だった」と小林主査。今後も庁舎内のみならず、幅広く意見を拾い集めて誌面に生かす考え。「出して満足するのではなく、読んでもらって満足する広報を発行していきたい。読む人の心を動かし、今までなかったコミュニケーションが生まれたら」と意気込んでいる。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る