新型コロナウイルス感染拡大の影響で、苫小牧港にクルーズ船の寄港がない状態が続いている。昨年度は過去最多となる5回の寄港があったが、2020年度は見通しが全く立たず、16年度以来4年ぶりにゼロとなる可能性も出てきた。関係者は今後の動向を注視しながら、PRの方策を模索する。
苫小牧クルーズ振興協議会(会長・岩倉博文苫小牧市長)によると、14年度以降、苫小牧港にクルーズ船が寄港したのは15回。内訳は▽19年度が5回▽15年度が4回▽14年度が3回▽17年度が2回▽18年度が1回。飛鳥2(5万142トン)や、にっぽん丸(2万2472トン)など国内の船舶が中心だが、昨年度は9年ぶりに海外クルーズ船のカレドニアンスカイ(4200トン)が入港した。
今年は2月にダイヤモンド・プリンセス(11万5875トン)で新型コロナの集団感染が発生し、全国的にクルーズ船寄港のキャンセルが相次いだ。苫小牧港に寄港予定のクルーズ船はなく、同協議会には21年度の問い合わせが数件寄せられているという。担当者は「アプローチをしたいがコロナで動けない。今年の寄港は難しいだろう」と見込む。
これまでクルーズ船が苫小牧港に入港した場合、有志がブラスバンド演奏やよさこいソーランなどで歓迎セレモニーを行い、PRブースも設置してきた。乗船者はバスで観光地へ向かい、市内ではノーザンホースパークやウトナイ湖などを訪れる。特に野鳥が多いウトナイ湖は、船会社の視察で高く評価されたこともあるという。
苫小牧観光協会の藤岡照宏専務は「今年はクルーズ船に限らず観光業全体への影響が大きい」と危機感を募らせる。みなとオアシス苫小牧運営協議会に加盟する「女性みなと街づくり苫小牧」の大西育子代表は「寂しいが、今年はコロナで致し方ない部分もある。さまざまな分野の人たちと話し合い、これまでと違う歓迎の仕方も考えていかなければならない」と話した。
















