ウクライナ、W杯出場に王手―欧州予選プレーオフ

ウクライナ、W杯出場に王手―欧州予選プレーオフ

 【グラスゴー(英国)時事】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会欧州予選プレーオフは1日、英国のグラスゴーでA組1回戦が行われ、ウクライナがスコットランドに3―1で快勝した。2006年以来2度目の本戦出場を懸け、英カーディフで行われる5日の決勝でウェールズと対戦する。

 ウクライナは前半分にヤルモレンコが先制点を挙げ、後半4分にヤレムチュクが加点。同分に1点を返されたが、試合終了間際にドブビクのゴールで突き放した。

 この試合はロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けて、3月から延期された。

4大会ぶり出場にあと1勝、ファン後押し
 ウクライナにとってロシアによる侵攻後初の公式戦。街角のパブにファンが集い、スポーツを楽しむ日常を感じさせた英グラスゴーでスコットランドを退けた。4大会ぶりのW杯へ王手をかけた。

 試合は3月から延期され、両チームのサポーターも待ちに待った一戦。立ち上がりから勝利への執念がぶつかり合った。前日会見で「戦争が終わることが一番の願い」と涙をこらえられなかったジンチェンコを中心に、ウクライナが中盤での主導権を徐々に握った。

 前半33分、主将ヤルモレンコが相手のDFラインの裏でパスを呼び込んだ。巧みにボールをコントロールして均衡を破ると、ウクライナのファンは割れんばかりの歓喜。終盤は押されたが、後半ロスタイムにドブビクのゴールで突き放した。試合後はスタジアム全体から温かい拍手が送られた。

 スコットランドのクラーク監督は「正直、より優れたチームが勝利した」と勝者をたたえた。ウクライナのペトラコフ監督は「町でも多くの方々に声を掛けてもらった。スコットランドの皆さんの心に感謝したい」。本大会出場まで、あと1勝と迫った。

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