事責任追及へ捜査継続 山上容疑者、11月まで鑑定留置―安倍元首相銃撃から1カ月

事責任追及へ捜査継続
山上容疑者、11月まで鑑定留置―安倍元首相銃撃から1カ月
山上徹也容疑者

 安倍晋三元首相が奈良市で銃撃され死亡した事件は、8日で発生から1カ月となった。逮捕された無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=について、奈良地検は11月29日まで約4カ月間の鑑定留置を実施しており、刑事責任能力の有無を見極めた上で起訴するかどうかを決める。

 山上容疑者は奈良県警の調べに、母親が入信する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に強い恨みがあったと供述。教団幹部でなく安倍氏を狙ったことには論理の飛躍も指摘されており、公判では責任能力が争点になる可能性がある。捜査当局は、銃を自作するなど入念に準備して計画的に事件を起こしており、責任能力に問題はなかったとみて捜査を続けている。

 事件は7月8日午前時半ごろ発生。山上容疑者は、奈良市の近鉄大和西大寺駅前の路上で参院選の応援演説をしていた安倍氏に背後から近づいて2回発砲し、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。安倍氏には少なくとも2発の銃弾が命中し、心肺停止の状態で救急搬送されたが、同日午後5時3分に死亡が確認された。

 山上容疑者は「安倍氏が(旧統一教会と)つながりがあると思って狙った」と供述。事件前日に旧統一教会を批判するブログを運営する男性に送った手紙では、安倍氏の殺害を示唆していた。

 事件に使われた銃は手製で、一度に数発の弾丸を発射できる散弾銃のような仕組みだった。山上容疑者は「昨年春ごろから銃の製作を始めた」と供述しており、自宅から形状などが異なる手製銃が数丁押収された。

 「奈良県内の山中で十数回試射した」とも供述しており、県警は山上容疑者が完成した銃の殺傷能力を確認するなど、入念に計画していたとみている。ある捜査幹部は「全容解明に向け、押収物の精査や供述の裏付けを続ける」と強調。銃刀法違反などの容疑での立件も視野に捜査する方針だ。

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