SNS投稿、岡口判事に賠償命令 殺人事件の遺族提訴

SNS投稿、岡口判事に賠償命令
殺人事件の遺族提訴

 仙台高裁の岡口基一判事(56)=職務停止中=にインターネット交流サイト(SNS)などの投稿で侮辱されたとして、娘を殺害された事件の遺族が岡口判事に約165万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であり、清野正彦裁判長は岡口判事に44万円の賠償を命じた。

 訴状によると、岡口判事は東京高裁に所属していた2017年、東京都江戸川区の女子高校生殺害事件に関し、ツイッターに刑事判決文のリンク先と共に「無残にも殺されてしまった17歳の女性」などと投稿。18年には自身のブログで、遺族について「これでは単に因縁を付けているだけ」などと書き込んだ。

 遺族側が国会の裁判官訴追委員会に訴追請求した後の19年にも、フェイスブックで「俺を非難するように洗脳された」と投稿していた。

 遺族側は「被害者の尊厳に対する配慮を著しく欠き、多大な精神的苦痛を与えた」とし、侮辱や名誉毀損(きそん)に当たるとして21年に提訴した。

 岡口判事は18年にツイッターの別の投稿を巡って分限裁判で戒告となり、20年にもフェイスブックの投稿で戒告処分を受けた。21年には国会の裁判官訴追委員会から訴追され、国会の弾劾裁判所で罷免するかどうか審理が続いている。

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