小林製薬、2人目の死亡発表 紅麴、関連機能食品8種撤回―入社式中止、テレビCM自粛

小林製薬、2人目の死亡発表
紅麴、関連機能食品8種撤回―入社式中止、テレビCM自粛

 小林製薬は27日、紅麴(べにこうじ)を配合したサプリメント「紅麴コレステヘルプ」の服用者が健康被害を訴えている問題で、2人目となる死亡者の報告を26日に遺族から受けたと発表した。腎疾患が原因かを含め因果関係を調査している。同社によると、入院者は100人を超えた。ネットや電話による問い合わせも3600件に上っており、さらなる被害の拡大が懸念される。

 小林製薬は紅麴関連で消費者庁に届け出ていた8種類の「機能性表示食品」を撤回した。いずれも紅麴を配合した商品で、自主回収対象の3種類も含まれる。同社は29日、小林章浩社長らが記者会見する。消費者庁は8種類の機能性表示食品について、科学的根拠のある再検証を行い、4月5日までに報告するよう求めている。

 一連の問題を受け、小林製薬は4月1日に大阪市内のホテルで予定していた入社式の中止を決めた。本社会議室で小林社長が新入社員に入社のお礼をするとともに、事案の説明をする。これまでにグループ会社を含めた新入社員81人に入社辞退の申し出はないという。

 同社は、紅麴サプリに関する健康被害報告と自主回収を発表した22日から、「お客様、取引先への対応を優先する」として、テレビCMの自粛も続けている。

 紅麴サプリによる健康被害問題では、小林製薬が22日、サプリ摂取者で腎疾患が発生したとの報告を受けたとして、紅麴関連商品3種類5製品の使用中止を呼び掛け、約30万袋を自主回収すると公表した。

 同社は紅麴の原料を食品メーカーなど52社にも販売していたため、供給先の宝酒造や紀文食品などが商品の自主回収を進めている。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る