ガザ合意、承認延期―イスラエル 停戦発効ずれ込みも

ガザ合意、承認延期―イスラエル
停戦発効ずれ込みも

 【カイロ時事】イスラエルのメディアは16日、同国政府がパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとの停戦合意の承認を17日以降に延期したと報じた。承認は16日の閣議で行われるとみられていた。19日とされていた停戦発効日がずれ込む可能性もあるという。

 合意は、停戦交渉を仲介したカタールが15日に発表した。だが、イスラエル首相府は16日、「ハマスが合意内容の一部を撤回した」と主張し、閣議を延期。米当局者はロイター通信に、イスラエルが釈放するパレスチナ囚人などに関する合意の一部を巡り見解の相違があったと語った。問題はすでに解消されたという。

 イスラエルのメディアは、閣議が17日に開かれ、停戦合意は19日に発効するとの見方を伝えていた。しかし、一部メディアは、同国当局者の話として、閣議と発効日が1日ずつ遅れることもあり得ると報じている。

 一方、ネタニヤフ政権で連立を組む極右政党の党首、ベングビール国家治安相は16日、合意が承認されれば政権を離脱すると表明した。地元メディアによると、ネタニヤフ首相は別の極右政党トップのスモトリッチ財務相と会談。合意の承認後も政権内にとどまるよう説得を試みたもようだ。

 ベングビール氏らが閣議で反対しても、ネタニヤフ政権としては合意を承認する方針だ。ただ、政権を支えてきた極右政党が連立から離脱すれば、国会で与党は少数勢力となりネタニヤフ政権は危機的状況に陥る。

 イスラエル軍は16日、前日の作戦でガザ全域の約50カ所に空爆を加えたと発表した。ハマスは、合意に基づき解放する予定の人質がいる場所をイスラエル軍が攻撃していると主張した。

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