新型コロナウイルス感染拡大の影響で新ひだか町の夏祭りなどが中止になる中、町民に少しでも元気を取り戻してほしいと、静内染退太鼓サークル(北川晧一代表)が15日、静内神社境内で太鼓の演奏を披露した。
和太鼓演奏は、もともと旧日専連の加盟店が行っていたが、1988年に「静内染退太鼓」と改称し、新たな伝統芸能としてスタート。現在に至っている。「染退」はアイヌ語の「シベチャリ(サケが卵を産むところ)」から来ている。町内を流れる静内川の旧名が「染退川」。現在は地名としては残っていない。
この日は北川代表とサークルメンバーの小学生1人、中学生2人、高校生2人、専門学生1人が演奏した。演目は「北海盆唄」「子ども盆踊り」など。太鼓の音に合わせて約30人のギャラリーが輪になって踊りを楽しみ、最後は「出陣太鼓」と「山彦太鼓」で締めた。
少人数で短時間の演奏だったが、北川代表は「町のみんなに太鼓の音を聴いてもらい、夏を感じてもらえたら」と話した。小学3年から太鼓メンバーに参加している仁岸直也さん(静内高3年)は「自分は今年で最後の年になる。短い時間だったけれど、今日は演奏できてよかった」と、やり切ったという笑顔で応えていた。

















