苫市社協「犬猫一時預かり事業」 ボランティアを募集

苫市社協「犬猫一時預かり事業」 ボランティアを募集
犬猫の一時預かり事業をアピールする市社協担当者

 苫小牧市社会福祉協議会は、1人暮らしの高齢者が入院や施設に短期入所する際、飼っている犬や猫を市民ボランティアに預けることができるよう「犬猫一時預かり事業」に乗り出した。ペットの世話のため入院を拒否して健康状態が悪化する人や、飼い主の急な入院で取り残されたペットが死亡してしまうケースが市内でも後を絶たないためだ。道内の社会福祉協議会としては珍しい取り組みで、現在、担い手を募集している。

 同事業は、自宅でペットを預かり、食事やトイレ、散歩など基本的な世話をする「預かりボランティア」と、入院などで一時的に支援を必要とする高齢者をつなぐ。預かりボランティアは動物を飼った経験がある20歳以上の人。支援対象者は、誰の手助けも見込めず、経済的事情でペットホテルやペットシッターといったサービスも利用できない人を想定している。

 預かる期間は最長で3カ月間。餌やペットシーツ、猫砂などの消耗品や、動物病院の受診といったペットに関する経費は依頼主の負担となる。週に1回程度、市社協担当者がペットの様子や状況を確認する。

 市社協によると、1人で暮らす高齢者が増加するにつれ、ペットを取り巻く問題も目立ってきたという。最近では、ペットがいることを理由に入院や介護サービスの利用をためらい、病状が悪化して結局は家で生活できなくなる事例が多発。時には命に関わるようなケースもあるという。さらに、飼い主の急な入院で、自宅に置き去りになったペットが餓死するという痛ましい事態も起きている。

 現行制度では打つ手がないこれらの問題に、市社協は「市民の力」を借りた預かり事業を考案。7月下旬から、預かりボランティアの募集を始めた。

 猫の保護と里親への譲渡活動に取り組む市民団体「ねこのかくれざと」にも高齢者からの一時預かりの依頼が年々増えているといい、藤田藍代表は「市民の力で問題に取り組むのはいいことだと思う」と評価する。一方で、「動物を預かるには、健康維持に加え脱走や事故の防止などあらゆる点に気を付けなければならない。ボランティアも支援を受ける側も嫌な思いをしないよう、丁寧な事業運営が望ましい」と指摘している。

 市社協地域福祉課地域福祉第1係は「他に例がない取り組みなので、まずは協力してくれる人を募った上で慎重に進めたい」と説明。新型コロナウイルスの感染状況を見ながら、担い手確保に向けた事業説明会の開催も検討する。問い合わせは市社協 電話0144(32)7111。

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