日本遺産「炭鉄港」記念イベント、鉄路の軌跡~鉄道と歩んだ「追分」の栄光~(一般社団法人あびら観光協会、安平町、町教育委員会共催)が22日午前、安平町追分地区にある道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」で始まった。鉄道と共に歩んだ在りし日の追分の街並みなどを模型や写真などで再現し、駆け付けた家族連れや鉄道ファンを楽しませた。
日本の近代化と戦後の高度成長を支えた追分地区に誇る蒸気機関車(SL)「D51―320号機」が昨年5月に、日本遺産「炭鉄港」の構成文化財に指定されたことを記念したイベント。道の駅を拠点に、国鉄SL終焉(しゅうえん)の地となった追分の文化と歴史を記憶として未来に継承していこうと企画した。
施設内ではSLをはじめ、石勝線が開通した1980年代の特急、貨物列車など鉄道車両の模型を走らせたほか、鉄道官舎の一室を再現した部屋や昭和の時代に旧国鉄マンが撮りためた写真を展示。在りし日を思い返すオールドファンや子どもたちの人気を集めた。中学生の孫と恵庭市から訪れた金澤孝逸さん(78)は「孫が鉄道好きで楽しみにしていた。僕も昔の国鉄時代の車両に乗っていたし、良き思い出がある。いい企画だね」と笑顔を見せていた。
また、大正時代に追分駅で販売していた駅弁を復活させ、当時の掛け紙をそのままデザインした弁当は、開始からわずか20分ほどで完売する好評ぶりだった。
イベントは23日まで。同日の営業時間は午前9時から午後6時となっている。




















