新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、苫小牧市内で初の感染者が確認されてから22日で、半年を迎えた。市は感染拡大防止や地域経済対策などに重点を置くが、浮き彫りになった課題もある。岩倉博文市長にこれまでのコロナへの対応や今後の対策、方針などを聞いた。
(聞き手・河村俊之)
―半年間をどう振り返るか、どんな苦労があったか。
「2月に約1週間で感染事例が5例出たのが苫小牧における第1波。感染拡大防止に最善を尽くしてきた。市民や企業の間に『いつまで続くんだ』という思いが増す中で、市が対策を進める難しい局面もあった。引き続き▽感染拡大防止▽地域経済対策▽健やかな日常(を守る)―を重点軸に対策を講じる」
―「市長の顔が見えない」という声を聞くが。
「それはよく言われる。(東京都の)小池都知事などが毎日、自治体のトップとしてテレビに出ているからかもしれないが、私は(市長による)記者会見と(担当部長による)記者発表を区別している。記者会見が続くと、不安を与える方が強いのではないかと考えている」
―感染者情報をどのように公表しているか。
「感染症法に基づく取り決めがある。道の基準では、患者の居住地は振興局単位までの発表。市として(道が設置する)保健所にお願いし、患者本人の意思を確認してもらい、了解が得られれば市から『苫小牧市民』と公表している」
―道の公表基準をどう思うか。
「市民も胆振のどこから出たのか分からないと不安だと思う。一段落したら道の公開基準の在り方について意見を言いたいし、道議会でも議論してほしい。私は本人の確認が前提だが、できるだけ明確にすべきという考え方だ」
―新型コロナで打撃を受けた地元経済への支援策は。
「まず副市長や部長職と各業界を回り、窮状や不安を聞いた結果、小規模事業者、特に個人事業主を最優先に支援する必要を感じ、(販路拡大助成などの)小規模事業者向けパッケージを展開した。その後は国や道からも支援策が出てきたので、上乗せして切れ目のない対策を講じてきた。今は全体への支援が必要な段階。収束を見通せるまで最優先で取り組む。7月の臨時議会で承認された支援策をできるだけ早く実行に移す。プレミアム付き商品券に期待しており、何か他にできることがないか考えている」
―感染予防と経済対策のバランスをどう考えるか。
「クラスター(感染者集団)が出れば、経済どころではない。感染拡大防止を第一に取り組み、バランスを見て経済対策を進める」
―医療面の備えは。
「医師会の協力で道が市内に設置したPCR検査センターがうまく機能し、市立病院の負担が軽減されている。医師会側が発熱外来のような機能を第2波に備え検討しているとも聞いた。一方、病院離れの傾向が見られ、経営に不安が出てくると、地域医療全体に影響するため、市も注視している。医師会、保健所、市の担当部署は良い関係の中、第2波に向けた準備をしている」
―新年度予算編成への影響は。
「間違いなく市税収入は減ると思う。歳出で調整するか、基金を取り崩すか、もう少し状況を見たい。本当に予算状況が逼迫(ひっぱく)した場合、何を犠牲にするのかシミュレーションしないといけない局面と思っている」
―コロナ禍が続く中、国際リゾート構想の具現化の模索を続ける意義は。
「意義はますます大きくなってきたと思う。ポテンシャルを生かした考え方や政策をこのような時期に持てるかどうかは、都市として極めて重要だ。(苫小牧港、新千歳空港の)ダブルポートを生かしたこれからのまちづくり戦略としても、このような提案ができる立地というだけでも本当にありがたい。しっかり進めたい」



















