国内最大となるハドロサウルス科の恐竜化石「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)が発掘されたむかわ町穂別地区を舞台に、未来の古生物学者の”たまご”を育てる事業、むかわ町子ども化石くらぶ「ハドロキッズチーム」が、23日に始動した。初回は三重県総合博物館の大野照文館長を講師に迎え、古生代に生息、絶滅したとされる海生動物「三葉虫」について学んだ。
大野館長は、三葉虫の化石の観察、スケッチを通じて三葉虫の特徴などを児童に考えてもらいながら、複眼であることやセミやクワガタ、ダンゴムシ、ザリガニに似ていることなどを紹介。敵から自身を守るために身を丸くしていたことや、脱皮を繰り返して成長していたことなどを説明した。
昨年に続いての参加となる浦河東部小6年の遠藤大騎君(11)は「三葉虫が敵から逃げるところについて、あまり知らなかったので勉強になった」と振り返り、今年のプログラムを通じて「この春に取ったアンモナイトの化石について詳しく知りたい」と話していた。
同事業は、町と町教育委員会が主催して2018年にスタート。苫小牧や札幌などを中心に道内各地から小学生27人が参加し、化石に関する知識を学ぶほか、発掘やクリーニングなどを体験する。今年度は新型コロナウイルス感染症対策の観点から、中学年と高学年の2クラスに分かれ、それぞれ12月までの計4回にわたるプログラムを予定している。

















