新ひだか町の北海道市場で開かれた1歳馬競り市「サマーセール」(日高軽種馬農協主催)に25日、静内農業高生産・育成の牡馬「健叶(けんと)」が上場し、2500万円(税込み2750万円)で大阪のテイエム技研代表取締役社長、竹園正継さんに落札された。昨年春に同馬が誕生してから世話をしてきた生徒たちは感無量の表情。競走馬としての活躍に思いをはせた。
同校は全国の高校で唯一サラブレッドを生産し、生産科の生徒が毎年1頭の割合で繁殖から育成まで携わっている。これまでにユメロマンやゴーゴーヒュウガが中央競馬で勝利している。
健叶は父マクフィ、母マドリガルスコア(母の父ダンスインザダーク)。鹿毛で、生徒たちから愛情を注がれて成長した。競りでは山形采(あや)さん(3年)が健叶を導き、会場に入る時に「よろしくお願いします」と元気にあいさつした。
300万円からスタートした競りは、1000万円を超えると竹園さんともう1人が競り合い最終的に2500万円で落札。見守っていた生徒たちは感極まって涙を浮かべていた。
中央競馬G17勝の名馬テイエムオペラオーのオーナーでもある竹園さんは「馬体や股の張りなどを見て、初めから決めていた」と絶賛。山形さんは「とてもうれしい。勝敗に関係なく、皆に愛される馬でいてほしい」、清水悠花(はるか)さん(3年)は「共に成長してきたので寂しいですが、ありがとうと伝えたい」、南部彩乃(あやの)さん(3年)は「離乳まではやんちゃでしたが、とても頭が良く覚えの良い馬でした」と話していた。

















