安平早来小学校(前田直樹校長)の6年生は27日、総合的な学習「平和教育」の一環として、苫小牧市静川にある綱木トーチカなど戦争遺跡の現場を見学した。児童はかつてこの地であった歴史の一端に触れ、戦争の悲惨さと平和の大切さを学んだ。
厚真町教育委員会の学芸員が案内役を務め、児童24人が2班に分かれて順に見学した。太平洋戦争末期、本土防衛に向けて旧日本軍の陸軍が設置した、コンクリート製の防御施設であるトーチカの中などを見た。中で敵艦・敵機の動きを監視したり、警戒したりするなどの役割を果たしていたこと、弾薬庫が備えられていたことなどを聞いた。
このほか、兵隊が掘ったとされる塹壕(ざんごう)や戦車壕だった跡地を巡りながら、学芸員から戦争体験者らの聞き取りで分かった情報などのレクチャーを受け、「75年前までここの川や土手は戦場になり得る場所だったが、多くは忘れ去られてしまっている」ことなどを学んだ。
鈴木仁君(12)は「いろいろと工夫されていて、当時を生きていた人たちが必死だったのだと感じた。多くの人に伝えていく意味で大切な時間だった。戦争は絶対に駄目ですね」と話していた。

















