白老町循環バス、登別延伸を検討 虎杖浜地区町民の利便性向上へ

白老町循環バス、登別延伸を検討   虎杖浜地区町民の利便性向上へ

 白老町は、虎杖浜地区の住民の生活利便性を高めるため、町が運営する地域循環バス「元気号」の路線を登別市の登別地区へ延伸することを検討している。両地区は距離が近く、日常的に登別の医療機関やスーパーなどを利用する虎杖浜住民から延伸を求める声が上がっていたためだ。町は今後、ルートやダイヤなどを具体的に検討し、登別市側へ協力を要請。来年4月の運行開始を目指す。

 同市登別東町など登別地区へのバス乗り入れを求める住民の声を踏まえ、町は2017年3月策定の地域公共交通網計画に元気号路線の「延伸検討」を盛り込んでいた。その実現を図るため町は今年、登別市側へ延伸について打診。これを受けて同市は、27日に開いた地域公共交通活性化協議会で、白老町から打診があったことを報告した。

 元気号を担当する町企画課は「詳細は決まっておらず、登別市側へ検討のテーブルに乗せてもらうことを打診した段階」とし、「今後、ルートやダイヤ、停留所などを具体的に考えたい」と言う。

 元気号は町内循環バスのため、行政区域をまたぐ運行形態に変更するには、白老、登別の両地域公共交通活性化協議会の承認や、国の認可が必要になる。町企画課の担当者は「住民説明の場も設け、来年4月の運行開始を目指したい」としている。

 虎杖浜地区に隣接する同市登別東町には、JR登別駅やスーパー、生活用品店、飲食店、医療機関など利便施設が立地。今年4月にJCHO(独立行政法人地域医療機能推進機構)登別病院が登別温泉町から登別東町へ移転し開業。今月には室蘭信用金庫虎杖浜支店も業務効率化を理由に同じく登別東町へ移った。このため、虎杖浜地区の住民の間で元気号延伸のニーズがより高まっている。

 一方、16日告示の登別市長選に4選出馬し、無投票当選を果たした小笠原春一市長は4期目公約に「登別地区と白老町虎杖浜地区の交通連携構築」を示し、両自治体連携の交通網整備に前向きな姿勢を見せている。

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