むかわ町は30日、鵡川高校で会見を開き、来年度から同校野球部の次期監督として、前旭川南高監督で鵡川高でも部長の経験を持つ小池啓之氏(68)を迎え入れると発表した。現監督の鬼海将一氏(36)が来年3月限りで退任することを既に表明しており、小池氏は来年4月から指揮を執る。小池氏は「あくまで目標は甲子園出場。最後の力を振り絞り、気持ちだけは失わずにやっていく」と決意表明した。
小池氏は東京都出身。兵庫県の市立尼崎高、駒沢大を経て、1977年から旭川龍谷高コーチ、監督を歴任。コーチで78年、監督として83年に同校の夏の甲子園出場を果たした。98年に赴任の鵡川高で部長を務め、昨年8月に死去した佐藤茂富氏(享年79)と共に2002年春、21世紀枠でセンバツ甲子園出場に導くなど強豪校の礎を築いた。旭川南高では07年春にセンバツに出場し、17年夏に勇退した。
鬼海氏の意向を受け、同校や町は後任について協議し、小池氏への打診を決めた。同日の会見に同席した竹中喜之町長は「2年を目安に生徒指導はもちろん、今後の指導者の育成をお願いしている」と説明。「まだ晩年という表現は当てはまらない。小池先生のネクストワンをぜひこの鵡川高校で育んでいただきたい」と期待を寄せた。
前日、札幌市内にある佐藤氏のお墓に手を合わせ、監督打診を引き受けたことを報告した。「泥だらけの戦いが始まるが、逃げずに戦う覚悟で受けた」と思いを語り、「あずかる生徒が卒業した時に胸を張って親御さんの元へ返せるようにするため、生徒との信頼関係を築いていきたい」と意欲を示した。
また来春、退任する鬼海監督は「秋の全道優勝、来夏の甲子園出場を目標に新チームがスタートしている。残りの期間も変わらず、僕のイズムを同じようにやっていく」と話した。

















