厚真中学校(阿部隆之校長)の3年生が地元農家やパン作りなど町内事業者とタイアップし、商品や店舗をPRする動画を制作する活動に乗り出す。撮影した動画は今秋以降、町のインターネット交流サイト(SNS)などで配信し、ネット販売の後押しにもつなげる。学校関係者はふるさと教育の一環として「子どもたちが厚真に誇りを持つ体験になれば」と語る。
今年度から始まった「厚真プライドプロジェクト」と題した取り組み。生徒が町内の米やハスカップ農家、シイタケ、パン、木炭販売の事業者の協力を得て、それぞれの農家、店舗の魅力を動画にまとめて世界に発信する。授業は8月末に始動し、報告、検証も含めて12月まで継続的に行う。
1日には町内の専門家を講師に招いて、動画の撮り方などを学ぶ勉強会が行われ、「厚真中の秋」をテーマに生徒26人が5グループに分かれて30秒のプロモーション動画に挑戦した。中島藍音さん(15)は「今までちゃんとした機材で動画を撮ることがなかったが、プロの方に教わってどんな感じになるのか理解ができたので、今後それをどう生かせるか」とイメージを膨らませ、「一人ひとりが故郷に恩返しや誇りを持てるような、思いのこもった動画を作りたい」と意欲を見せる。
今後はさらに撮影のテクニックなど研さんを積み、9月下旬と10月上旬の2回にわたってグループごとに各事業者を訪問。インタビューや撮影を行い、11月上旬の配信に向けて動画を編集していく。阿部校長は「実際に町内の事業者と関わることで、働く人たちの思いや地域の中で行われている経済活動について学ぶことができれば」と期待を寄せた。

















