道は2日、新型コロナウイルス感染症に対する道の対応を検証する有識者会議(座長・石井吉春北大公共政策大学院客員教授)の4回目の会合を札幌市内で開き、「検証中間取りまとめ案」を公表した。全国に先行する形で本道を襲った感染拡大に対し、道独自で2月28日に発出した「緊急事態宣言」(3月19日まで)などは「おおむね妥当」と判断。一方、感染まん延防止対策、社会経済への影響対策などの課題を列挙した。
中間取りまとめ案では、「第1波」(2月下旬~3月中旬)における道独自の緊急事態宣言や小中学校の一斉休業、「第2波」(4月中旬~5月下旬)における札幌市との緊急共同宣言や休業要請の段階的解除などについて「独自の判断に基づく政策決定はおおむね妥当」とした。
一方、▽感染まん延防止対策▽社会経済への影響対策▽教育への対応▽政策形成過程の透明性・政策推進における実効性確保―の課題を数多く挙げた。
「感染まん延―」では、6項目の課題を列挙。感染者情報の公表の在り方では、「感染者を特定しようとする動きをはじめ、濃厚接触者や家族、医療従事者や介護職員に対する誹謗(ひぼう)中傷があり、人権問題にもなっている」と指摘。道として感染拡大防止対策の推進、個人情報保護、積極的疫学調査などの観点も踏まえ、「市町村とも十分に協議を重ね、対応を整理する」ことを提言した。
「社会経済―」では、4項目の課題を指摘。仮に休業要請が必要となる場合には「国への要請も含め、遅滞なく支援策の検討を進める」としたほか、テレワークを導入する企業向けのマニュアル作成や機器整備への支援の必要性も強調した。
「教育―」では、2項目の課題を挙げた。今後の学校休業への備えとして「学校や市町村教委との情報共有と連携」や「学校規模や地域の感染状況による柔軟な対応」を提言。
「政策形成過程―」でも、2項目の課題を指摘。重要な政策決定の幹部打ち合わせについて「日時や主な出席者、発言などを記録・保存し、必要に応じて開示するなど透明性を確保する」ことを求めた。
この日の会合では、「感染者に対する差別・偏見の防止のため、人権尊重の道独自の宣言を出してはどうか」「感染者が出た学校名を公表しないようにできないか」などさまざまな指摘が出た。
有識者会議では、石井座長と事務局でこの日の意見も加え、近く「中間取りまとめ案」を成案化する。
















