岩手県内の企業の貨物を積んだRORO船(フェリー型貨物船)が9日、苫小牧港・西港勇払埠頭(ふとう)に着岸した。同県釜石市と釜石港湾振興協議会が中心となって企画した試験寄港で、道内企業とも連携して亜鉛メッキ線材や紙製品などを運んだ。同港では国際コンテナ貨物の取扱量が年々増加しており、関係者は東日本大震災以降、途絶えたままになっている国内海上輸送の主流を担うRORO船の定期便復活も目指す。
釜石市は高速道路の釜石道や三陸道の結節点にある地理的優位性を生かした経済活性化へ、大型のトレーラーなどをそのまま積んで輸送できるRORO船の定期航路開設による釜石港の利用促進を展望している。
9日、プリンス海運(神戸市)のRORO船「玄武」(7971トン)は勇払埠頭で、岩手県内の企業5社の貨物を積んだシャシー6台を降ろした。試験寄港には苫小牧の港湾物流企業、ナラサキスタックスも協力した。
釜石港で1日に同船の姉妹船「デイブレイクスベル」(同)が空のシャシー4台を陸揚げ。同県内で集荷後、8日に玄武への積み出しを行ったという。
同市国際港湾産業課の中平貴之課長補佐は「今回は試験寄港だが、いずれRORO船定期航路の開設、ハブ(拠点)ポート化につなげたい」と話す。
同港には2011年3月の東日本大震災前、4日置きにRORO船が寄港していたが、震災で港湾施設が損傷し定期便は途絶えた。復旧作業を進め、同年7月に国際フィーダーコンテナ定期航路、17年に外貿コンテナ定期航路を開設。コンテナ取扱量は19年に20フィートコンテナ換算で9292個と震災前(10年)の114個から80倍以上に増えている。
定期航路化に向けた最大の課題は集荷体制の構築。自動車産業を中心に県内の立地企業は貨物の運搬に仙台港などを利用するケースが多く、同市は輸送コストや二酸化炭素(CO2)削減など利点をアピールしていく。
















