11日に閉会した苫小牧市議会定例会も、新型コロナウイルスの影響を広範囲に印象付けた。昨年の9月定例会で過去最多となった人数と同じ24人が通告した一般質問で、町内会活動や教育、介護、医療、災害対応など幅広い分野にコロナ禍を踏まえた論戦が続いたからだ。
経済への深刻な打撃から税収減が懸念されるため、市の財政をただす市議も複数いた。実態を一層、悪化させないため、今後の地域経済への対策も欠かせず、問題意識を共有する機会となった。カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の断念を迫る市議に対し、岩倉博文市長はコロナ収束後を見据えて知恵を絞る重要性を説き、IRも「市民に心配掛けることのないようにチャレンジを続けたい」と返した。コロナで当面の外国人観光客需要が見込めない中、IRに対する市民の視線が厳しさを増すのは必至だが、何も戦略を持たずに安泰とは言えない難局なのも事実。これからのかじ取りが注目される。
市議会は今回、冊子にしていた「市議会だより」の発行を今年度で終了する決断をした。議員が編集して年4回、全戸配布の形式で2012年度から始めたが、費用対効果が議論となった。発行終了で年間約900万円の費用が浮く。今年度はこの他、委員会視察中止や政務活動費の半額返還、議員報酬の一部カットなどで議会費を削減し、コロナ禍に市議も敏感に反応した形だ。
ただ、ある意味、市議が活動を制限することで財政に貢献するのは皮肉な話だ。活発な議会議論を通じ、まちの未来に希望を生み出す。そう言う議員本来の仕事への期待が高いことも指摘したい。 (河村俊之)
















