白老町議会定例会9月会議は11日、一般質問を続行した。大渕紀夫氏(共産)、西田祐子氏(きずな)、及川保氏(みらい)が登壇し、アイヌ政策、公営住宅、道路整備などを取り上げ、町側と質疑を交わした。定例会はこの日で一般質問を終了したほか、2019年度各会計決算の審査特別委員会(吉谷一孝委員長)を設置した。決算審査は15~17日に行う。
3氏の主な質問と町の答弁は次の通り。
大渕紀夫氏
―白老のアイヌ文化の継承について
町「17年度に閉館した旧アイヌ民族博物館は白老のアイヌ文化を伝える場だったが、(その跡地に建設された)民族共生象徴空間(ウポポイ)は北海道や樺太などアイヌ民族全体の歴史や文化を扱う施設。町としては地元関係団体と連携し白老のアイヌ文化の保存、伝承に取り組む考え」
―アイヌ政策を推進する上で生活館をどうするか。
町「生活館については、施設の老朽化が進んでいることから、従来の地域交流機能に加え、アイヌ文化の振興を図る機能を付加した新しい施設を建設する。今後、アイヌ関係団体や地域住民と調整を進めていきたい」
西田祐子氏
―日本航空専門学校白老キャンパスを京都育英館に譲渡する経緯について。
町「現在、北海道栄高を運営する京都育英館と日本航空学園が譲渡協議を進めている。日本航空学園の撤退は大変残念だが、地元の高校が校舎を取得し、活用することを好意的に捉えている。校舎は生徒のアフタースクールに、学生寮は生徒宿舎に活用するとされており、有効利用に期待している」
―公営住宅・末広団地の建設について。
町「末広団地は、来年3月末までウポポイ臨時駐車場として貸している末広町2を建設予定地とし、西団地と緑ヶ丘団地を集約させて建設する方針。今後、地質調査を行い、建設計画を議会に示した上で事業を進めたい」
及川保氏
―町道陣屋線の歩道設置について。
町「陣屋線の一部区間で歩道が設置されていない状況にある。しかし、歩道の整備には3億円以上の費用が掛かるため、設置は難しい」
―萩野緑泉郷の十二間川の治水対策について。
町「排水路施設は設置から20年以上が経過し、老朽化が著しく進んだため、17年度から改修を進めているところ。また、排水機能を十分に確保するため、水路内の堆積した水草や土砂の撤去を計画的に実施していくなど、引き続き萩野緑泉郷地区の治水対策に取り組む」

















