JR北海道が廃止・バス転換を打ち出しているJR日高線鵡川―様似間(116キロ)について、日高管内7町は6日、2021年3月末で同線区を廃止し、バス運行に転換することでJR北と最終合意した。15年1月に高波被害で不通となってから5年9カ月。日高町村会の坂下一幸会長(様似町長)は「7町それぞれ思いがあり、苦渋の選択となった」と述べた。23日に合意書の締結式を行う。
新ひだか町で行われた臨時町長会議には、日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町の首長やJR北の萩原国彦総合企画本部副本部長らが出席。約2時間、非公開で協議した。
出席者などによると、前回会議(9月)で課題が残った護岸整備や、廃止の合意書と覚書の署名方法を中心に議論し、護岸整備はJR北と道で調整を続ける方針を確認した。合意書については7町で個別に署名し、記載事項の多い覚書は日高町村会として各町長連名で署名することに決めた。
覚書には、バス転換後18年分の運行費や地域振興費計25億円の拠出金や踏切の撤去をJRが行うことなどが記されるという。23日に新ひだか町で行う締結式には、7町長とJR北の島田修社長も出席する予定。
JR北が16年11月に「単独では維持困難」として廃止・バス転換を求めた赤字路線5線区のうち、日高線鵡川―様似間の廃止は、石勝線新夕張―夕張間(16・1キロ)、札沼線北海道医療大学―新十津川間(47・6キロ)に続いて3例目となる。
JR日高線をめぐる経過
【2015年】
1月7~9日
暴風雪でJR日高線全線運休。厚賀―大狩部間で線路の土砂流出。鵡川―様似間で運転見合わせ
9月 台風による高波で新たな土砂流出確認
【2016年】
1月 JR北(以下JR)が高波被害復旧8億円、復旧工事総額38億円と発表
8月 相次ぐ台風で線路の護岸倒壊
9月 JRが上下分離方式案を沿線自治体協議会に提示
11月 JRが復旧総額86億円と沿線自治体協議会に説明
同 JRが単独で維持困難な13線区を発表。日高線(鵡川―様似間116キロ)が含まれる
12月 JRが鵡川―様似間の廃止とバス転換方針示す
【2017年】
2月 日高町村会が全面復旧を断念
3月 日高町村会などが鉄路と陸路の双方を走行可能な
DMV(デュアル・モード・ビークル)導入支援をJRに要請
【2018年】
11月 沿線自治体7町長が日高門別―様似間(95.2キロ)の廃止を容認
12月 浦河町長が合意を翻し「全線復旧」を主張
【2019年】
1月 JR日高線を守る会が「JR日高本線の再生を求める緊急声明」発表
11月 7町長が多数決で鵡川―様似間の廃止とバス転換容認。浦河町長は反対
【2020年】
6月 JRが25億円の支援金を7町長に提示
8月 7町長会議が「住民のための新しい公共交通体系つくる」と廃止への最終合意を決断
9月 護岸復旧、バス運行で詰め。最終合意に至らず
10月 最終合意



















