修学旅行生 特急北斗で来町 白老町、横断幕で歓迎

修学旅行生 特急北斗で来町 白老町、横断幕で歓迎
JR白老駅自由通路で町役場職員らの歓迎を受ける釜石中の修学旅行生

 岩手県釜石市の釜石中学校3年の修学旅行生や引率教員ら一行104人が7日、アイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)見学のため、JR北海道の特急北斗を利用して白老町を訪れ、町が白老駅に歓迎の横断幕を掲げて出迎えた。同駅に3月から停車するようになった特急北斗を使い、100人規模でウポポイ見学に訪れる学校は初めて。町は、修学旅行の特急利用の促進に期待を寄せた。

 函館方面と札幌をつなぐ特急北斗の白老駅停車は町にとって長年の悲願で、3月に実現。来町の交通アクセスが向上したことから、列車を利用した観光客の入り込み増に期待している。

 7月に開業したウポポイを修学旅行コースに組み込む道内外の小中学校も多く、中には特急北斗を利用して来町する学校もある。今月3日にも青森県の児童らが訪れたが、100人規模の団体で特急北斗を使ってウポポイ訪問の予定を組んだのは釜石中が初めてとなり、町が歓迎の出迎えを行うことにした。

 この日、一行はJR新函館北斗駅(北斗市)で北海道新幹線から特急北斗に乗り継ぎ、午後3時に白老駅に到着。同駅隣接の自由通路に「ようこそ! 白老町へ」と記した横断幕を掲げ、民族衣装風のはんてんを着た町役場や白老観光協会の職員ら30人の出迎えを受けた。JR北海道苫小牧地区駅の金山宜史駅長らJR職員も自由通路の臨時改札口に立ち、生徒らを迎えた。

 同校の佐々木猛校長は「子供たちに多文化共生の重要性を知ってほしい」と、見学を修学旅行のスケジュールに組み入れた理由を説明。生徒の坂本麗さん(15)は「古式舞踊を見るのが楽しみ」と話し、白老駅からバスでウポポイへ向かった。

 駅での歓迎準備に当たった町企画課の担当者は「修学旅行生による特急北斗の利用がさらに増えていけば」と願い、「ウポポイでの学習を通じ白老の名が全国の児童生徒に広まることにも期待したい」と話した。

 ウポポイを管理運営するアイヌ民族文化財団(本部札幌市)によると、今年度の修学旅行で見学を申し込んだ小中高校は7日現在で道内外の727校(6万9015人)に上り、9月末までに255校の2万73人が施設でアイヌ文化に触れた。

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